あけましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

昨年は東日本大震災が起きました。私の人生の中で、もっとも悲しく痛ましい

出来事でした。地震とその後に起こった津波によりたくさんの方々がお亡くなりに

なられました。また、原発事故はいまだ終息しておらず、漏れ出た放射が将来どのような

影響を及ぼすかは専門家でさえ予測がつかないと言えます。長引く日本経済の低迷に追い打ちをかける今回の災害から、立ち直ることができるのか、先の見えない将来に日本全体が希望を持てずにいます。

　そんな中、昨年７月、女子サッカーワールドカップにおいて、なでしこジャパンが並みいる世界の強豪を撃破し、みごと優勝を果たしました。被災地の方々だけでなく、日本中が元気になる嬉しいニュースでした。

　アジア地区予選を突破した選手たちは、３月の震災後国難といわれるこのような時期に、

自分たちはサッカーなどをやっていていいのだろうか？と苦悩したそうです。しかし、日本中が希望を失っている時期だからこそ自分たちが活躍し被災地の方々とそして日本中に元気と勇気を与えようと心に誓い戦いに臨んだということです。

　決勝は、実力では絶対に及ばないといわれていたアメリカと対戦しました。その試合の前に彼女たちは、地震とその後に起きた津波に襲われ被害を受けた人や地域の映像と避難所での生活を余儀なくされた人々が映っているビデオを観たのです。そして決勝に臨みました。

　「自分たちは絶対に勝って、この人たちを元気にするんだ。もし自分たちが負けたら、この人たちはこの世の中に奇跡なんか起こらないんだ。希望なんて持っても無駄だと思ってしまう。だから私たちはこの人たちのために死んでも負けられない！」という強い決意を持って試合に臨んだのです。彼女たちはアメリカの選手たちとは背負っているものが全く違いました。

　ひとはどんな時に予想もできないくらいとてつもない力を発揮するのか？それは他人を喜ばせたいと思い行動したときです。自分のために行動したり、戦ったりしたら、自分が辛くなりもうだめだ、あるいはもういいや、と思った瞬間力尽きます。戦いなら絶対に負けます。でも、他人を喜ばせたいと思ったら簡単にあきらめるわけにはいきません。大好きな人のため、あるいは大切な人のため、たとえば親だったり子供だったり愛する人のためだったり、そうしたら簡単に投げ出すわけにはいきません。決して負けるわけにはいけません。彼女たちを優勝に導いたのはまさに、この力です。

そんなとてつもないエネルギーを生み出す力、それが『他喜力』です。